デントリペア(へこみ修理)の確認でラインボードは必要?
今回はデントリペアのへこみ修理後の確認についてのご説明です。
へこみ修理前後でラインボードはしっかりと確認できるのか?ボンネットの修理例でご説明致します
今回ご紹介するお車はマツダのアテンザワゴン。
ヘコミの位置はボンネットの右後部で斜めに細長いヘコミです。
まずは景色でへこみ修理前後の確認をしていきます
【修理前・景色で確認】
緑色の矢印の間には間違いなくヘコミがあるのですが、映っている景色には基準となる線が無い為へこみを認識することが出来ません。
少し深いへこみであれば判断出来ますが、このような浅いへこみの場合は見える条件がかなり限られる事があります。
【修理後・景色で確認】
ヘコミがある状態でもわからないのですから、この写真だけでヘコミがキレイに直っていると判断できる人はいないでしょう。
実際の確認では、視線を上下左右に動かして景色を動かす事が出来ますので、判断する事が可能ですが、写真は当然固定の角度からしか見れませんので判断しづらくなります。
近年のデントリペアでは、本場欧米でも使用されているシマシマ模様を映し込んで修理後の仕上がり確認をする手法が取り入れられてきています。このシマシマ模様の板を一般的に『ラインボード』と呼んでいますが、多数の線を映す事でヘコミをしっかりと捉え、一定の角度からでも判別できる優れものです。
※当店は基本的に黄色い板に黒い線のラインボードがわかりやすいのでよく使用しておりますが、線がハッキリ映ってヘコミが判別できれば色の指定はありません。
先程の景色で確認した施工例を、シマシマのラインボードを映して再度ご確認ください。
【修理前・ラインボードで確認】
ヘコミの部分に映る線の間隔が他の部分に比べてわずかに離れているのがわかるでしょうか?
景色では全く判別出来なかったヘコミでも、ラインボードの線がしっかりと捉えています。今回は黒い基準の間になりますが、線の間隔が広くなっているところがヘコミ部分。
このように、多数の線を広範囲に映すことでヘコミを見逃さずしっかりと確認ができます。
ここから、黒い基準線が均一にそろって映る様にヘコミを直していきます。
【修理後・ラインボードで確認】
ラインボードに対応した適切な修理を心がける事でわずかな歪みも残しません。
施工前にあったヘコミ部分の線の歪みが一切無くなりました。
別角度からの確認です。
【修理前・景色で確認】
修理前、わかりにくい景色の映り込みではヘコミを映すことは困難でした。今度の角度もわかりにくい空が映っています。
空の映り込みも基準となる景色にならないので判断は困難となります。
修理後・景色で確認】
修理後も空の映り込みでは判別ができません。
撮影の向きを変えても映る景色によっては仕上がり確認が出来ないため、ラインボードの基準でしっかりと確認していきます。
【修理前・ラインボードで確認】
ラインボードの基準となる線がヘコミをしっかりと映し出します。
【修理後・ラインボードで確認】
ヘコミがキレイに直っていれば、線は綺麗にそろって映ります。
ラインボードの線を映しながら360°どこから見ても違和感が無くなれば完成です。お客様にも同様の確認でしっかり直った事を実感して喜んでいただきました。
ご依頼とご来店ありがとうございました!
確認する条件が変わっても、はっきりとヘコミや違和感をとらえる事が出来る『ラインボード』は、直っていれば線がそろって映り、直っていなければ線がゆがんで映ってしまうとても繊細で明確なへこみ修理の証明書。
今回は景色との比較でしたが、様々な条件において繊細な確認が可能ですので、当店では今後も引き続き採用して、常に最高のへこみ修理をご提供し続けて参ります。